シーケンス制御の3,5,8構成とは
3つのユニットで構成
5つのユニットで構成
8つのユニットで構成
システム制御を、わかりやすくする型が3つ,5つ,8つの構成です。
どんな要求にも対応し、共通で使えるただ一つのフレームワークです。
もちろん1つだけのユニットにも適応します。
自動運転をする多くの装置は、目的の動作や処理に対して、
前に装置があったり、後に装置があったりします。
たとえば目的の加工となる装置に対してインプット側に搬入装置やコンベヤ、台車があります。次にアウトプットは、加工したワークを取り出す搬出装置や、積載する台車ながあります。
つまり、全体を3つの装置に分けて構成することを基準にします。
さらに、5つの装置から最大で8つの装置までを1つのシステムとして
構成する準備にしておくことが、システムを構築するポイントになります。
メリットは、最小装置から複雑な装置までのを1つの型として枠を持つもことが
フレームワークという型の考え方です。
これにより、シーケンス制御が圧倒的にわかりやすくなり、様々なシステムに適応するベースとなるので品質、コスト、納期が安定して提供できるメリットがあります。
デメリットは、エンジニアの個性が出しにくくなります。
この構成は、電車の連結のイメージが近いです。
連結を組み替えて走る4両、6両、8両の列車が、朝夕の混雑時で
構成が変わりますが、一つ一つの車両は共通しています。
もちろん、1車両で走るシーンや保守の連結シーンなど、
様々な運用シーンに適応することがイメージできます。
このように、どこのシーンにフォーカスして車両を組合せる構成にすることが、
重要なポイントです。
そこで、採用しているのはバッファという考え方です。
切り口を決めるバッファは、1つのユニットに1つという基準です。
I/O点数のなど装置のサイズ感による切り口ではありません。
ターゲットとなるワークの加工や搬送を付加価値として活動することが
本業であり、本命とすることを基準とします。
そこで登場するのは加工や加熱などを本命とするユニットはどれか?
そして、その本命を最大限に価値を高める運転方法は、何か?
特に、前準備のステージは、複数のワークを想定しているケースがあるので
本業のタクトを越えてワークをバッファとして所有しても、
仕掛りが増えるだけで、かえって利益を圧迫します。
加工後のアウトプットはストックする量がテーマになります。
ここでも、同じように全体を考察したバッファ量に対して
1ユニット1バッファの考え方が重要です。
つまり本業・本命は何か、
その本業の稼働を最大にする役割とロスを最小にする
運用が基準になります。
ベースは加工ワークの単位で、前に1つ、後に1つです。
材料や製品などは、ストックするパレットなどが1つのバッファです。
この時、入力信号はワーク在荷検出の1点だけのケースもあります。
このように、前後装置をどう提供するシステムかを分析し、
本業を最大の働きにする単位をユニットとする3ユニット構成が
ベースモデルです。
さらに、前後の台車コンベヤなどを加えた5ユニット構成が
スタンダードモデルになります。
その結果、さらに拡張装置を3ユニットまで構成できる
8ユニットまでの構成を用意しておくことで、
お金をかけないで様々な要件に対応できる構成で、
システムが構築できます。
シーケンス制御は、究極の並列処理システムと言われます。
シーケンサのスキャンによって見かけ上、無限の並列処理になります。
これを、8つのユニット構成まで対応できるフレームワークとすることで
簡単な小さいなシステムから大きなシステムにまで適応できる型をもった
システムを構築することができます。
尚、8ユニット以上の場合にも、このベースフレームを展開できるのが
FA用のネットワークを使ったシステム構築です。
8ユニットを1システムとする構成で、複数のシステムを連携する
対応がFAネットワークで結合します。
これらは、さらに大きな規模として発展できるケースとして随時、
紹介していきます。
次回は、1つのユニットの中を、どんな構造にするのか?
たとえば、1つの車両の中には、どんな機能を備えているのか?
などの機能の構造化を紹介していきます。
今日も一日、
明るく朗らかに、喜んで働きます。